高度経済成長期の日本では、「モーレツ社員」という言葉が出来るほど、仕事一筋で熱心に働く人が多かったですが、最近はあまりやる気がないと言われます。
実際に、アメリカ最大の調査会社ギャラップ社は、2017年、エンゲージメントに関する調査結果を発表しました。これは全世界1300万人の労働者を対象としたもので、従業員エンゲージメントの高い社員の割合を国ごとに導き出しています。
※従業員エンゲージメント・・・会社・組織の理念を理解した上で組織に愛着を持ち、組織の利益・成功のために自発的に貢献しようという意欲のこと。
調査によると、従業員エンゲージメントの高い社員の割合が、アメリカの32%に対し日本は6%、 調査対象となった139カ国中でも132位と最下位に近いです。
ギャラップ社がアメリカの心理学者フランク・L・シュミット博士と共に開発した「Q12(キュートゥエルブ)」という従業員エンゲージメントを測る調査があります。
Q1:職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2:仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3:職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4:この7日間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5:上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれているようだ
Q6:職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7:職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8:会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9:職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10:職場に親友がいる
Q11:この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12:この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
この質問項目を見れば、日本人の従業員エンゲージメントが低いのも納得できるのではないでしょうか。これを見ると、本人の努力と言うよりも周囲の環境が如何に大切かが分かります。
最近は、「やる気がないのは本人の怠慢である」と考える人が多いですが、それだけでは限界があると思います。
故に、日本人のやる気を上げるためには、環境を整える必要があると思います。
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